格安で調整区域つかまされ


 市街化調整区域という言葉は、宅地や建売住宅の広告などで、よく目にするものです。これは、無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図る目的で、都市計画法の中に定められているもので都市計画区域を区分して、市街化区域及び市街化調整区域を定めるものとす、と述べられています。その規定は次のようになっています。
 「市街化区域は、すでに市街化を形成している区域及び、おおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域とする」「市街化調整区域は、市街化を抑制する区域とする」

区画

 つまり、市街化区域とは、今後、積極的に街づくりを進めてゆくところ、市街化調整区域は、市街地の膨張をおさえるため、原則として宅地造成や建築行為を禁止しているところ、ということになります。
 ですから、宅地を買う場合は、まず市街化調整区域でないことを確かめる必要があります。それには、市区町村または都道府県の都市計画担当課へ問い合わせてみることです。また街の不動産屋さんでも、おおよそのことはわかります。それに、土地を売買する場合には、物件説明書に市街化区域か、調整区域かを書き込む必要がありますから、売買の対象となっている土地でしたらその不動産屋さんでも確かめることができます。また、広告チラシには、必ず明記することが義務づけられています。その場合、ごく小さい字で印刷したりしている業者もありますので、広告チラシは、隅から隅まで丹念に読むことも大切です。
 市街化区域、市街化調整区域を定めることを線引きとも呼んでいます。線の内側が市街化区域、外側が調整区域というわけです。
 現在、調整区域に指定されているが、5年後に線引きが見直されるので、いまのうちに買っておくとよいなどとすすめる業者がありますが、これは、ほとんどあり得ない話として聞く必要があります。

街並

 都市計画法では、「都道府県知事は、都市計画区域について、おおむね5年ごとに土地利用等に関する現況及び将来の見通しについての調査を行うものとする」と定めているだけです。5年経ったら市街化区域になる、という保証はどこにもありません。むしろ、現在の調整区域は、できるだけ守りたいというのが、各都道府県の本音です。ですから、甘言につられたり、投資のために、などと思って買うことは、愚の骨頂といえます。なお、調整区域内でも、既得権のある人や、診療所等や農林漁業従事者、農家の二、三男が分家をするような場合は、それなりの条件の下で家を建てることができますし、増・改築も、用途の変更がなければ、許可されます。